道庁と駅が区別できない男による札幌放浪

フェリーに乗船して飯食って爆睡しつつ船旅を楽しんだうえで無事北海道に上陸することができた

いつかは他のフェリーにも乗船したい

すぐにやる事もないのでとりあえず高速バスで札幌に向かうことにした。

フェリーターミナル始発苫小牧駅経由札幌行き

JRよりも所要時間はかかるものの荷物を抱えている身としては時間がかかろうとも直行で行ってもらえるのは非常にありがたい。
終点に到着したが予想に反して道路脇のこじんまりとしたバス停で降ろされたが、困ったことに札幌の土地勘が無いので何がどこにあるのかが全く分からない。
とりあえず予約したホテルに行きたかったので札幌駅から地下鉄に乗ろうと辺りを見渡すと目の前にいかにも北海道らしい立派な煉瓦造りの建物が見えた。
バス停の目と鼻の先だったので恐らくあれが札幌駅だろうと頭の片隅にあった僅かな違和感を振り切ってずんずんと向かっていったら正門にデカデカと「北海道庁」と書かれていたのでがっくり来てしまった。

言うまでもなくこれは北海道庁旧本庁舎です

その後ちゃんと地図を見て駅に向かってみたら普通に見たことがある建物が見えてきた。思い込みって恐ろしい…。

そういえば札幌駅ってこんな感じだったね

ホテルでチェックインしたあと、札幌名所である時計台やテレビ塔を差し置いて地下鉄の南平岸駅から歩いて数分の位置にある何故かテレビ局のマスコットキャラクターのグッズが充実しているセイコーマートに寄って駐車場脇の銅像を拝んだり、近くにある公園に行ってみたりするなど意味不明な行動をして楽しんだ。

何の変哲もないセイコーマート
セイコーマート脇の謎の銅像
謎のレリーフがある公園

私は旅行先のゆるキャラのぬいぐるみを買い集めるといういい歳をした成人男性ということに目をつむればかわいいと言えなくもない趣味があるのだが、このセイコーマートでは品切れで買えなかったので大通り駅直結の地下街内にあるHTBグッズ販売店まで向かって手乗りonちゃんぬいぐるみを購入した。

これが欲しかった

その後狸小路にある瑠玖&魚平という店で一杯飲んだ。この店は1回だけ盛り放題のお通しと飲み放題のあら汁の他、新鮮な魚介類が楽しめる活気のある店だった。
こういう店で一人で静かに飲むのが好きなので非常に満足した。

あら汁美味しい

移動で疲れてしまったのでそそくさとホテルに向かったあとはさっさと眠ったのだった。

太平洋フェリーきたかみへ乗船して北海道へ向かう

所要で北海道に向かうことになったので、一度やってみたかった船での上陸を試みることにした。
今回乗船するのは仙台・苫小牧間で運行する太平洋フェリーきたかみだ。
実は名古屋・仙台間は乗船したことがあるので、これで太平洋フェリーの航路は片道完全制覇だと意気込んで仙台駅までやってきた。
乗り場は仙台駅前のバスプールではなく、仙石線あおば通駅の近辺だったのでそれなりに歩く必要があるのだが、当日は土砂降りだったので移動が少々辛かった。
続々とフェリーの乗船客と思しき人達がやってきてバス停の小さな屋根の中に収容仕切れないほど集まってきていたので早めに来ておいて正解だった。

結構な土砂降りの中バスを待つ

乗車時、私の持っているPixel6aが不具合によりモバイルSuicaが機能しないというトラブルがあったが、バス車内でアップデートして念の為取っておいた整理券を見せて決済してもらうことができたので事なきを得た。
一昔前に比べれば何でもかんでもキャッシュレスで決済できるようになったとはいえ、こういう不具合がある可能性を考えるとまだまだ現金は手放せない。

仙台港についたが雨は降り続いている

現在は完全に平常営業しているがあちらこちらに例の震災の痕跡が見え隠れする。

津波到達高さを示す看板
一部破損した船の模型

こういったモニュメントもそうだが、運用面でもその影響は現れている。
名古屋・苫小牧乗船の場合は仙台寄港時に一時下船ができるのだが、その最中に津波が発生した場合は乗客を置いて緊急離岸する旨明言されているのだ。
勝手のよく分からない旅行先でいきなり災害に見舞われた上、移動手段も失われるというぞっとしない状況だがそんな目にあう人間が出ないことを切に祈りたい。

雨でよく見えないが船名はかろうじて確認できた
そこそこ長いボーディングブリッジ

今回お世話になるのは二段ベッドタイプであるB寝台で、運よく早割枠の空きがあったので7,700円と割安で乗船することができた。

B寝台

今回はスーツケース携行のため置き場所が心配だったが、寝台内に荷物置き場があり51Lサイズであれば置くことができたので一安心。
ただ、B寝台についている机のせいでスーツケースを置きづらかったので、その点に関しては若干グレードが下のC寝台の方が逆にいいかもしれない。
フェリー旅の楽しみといえばはるか彼方まで広がる海原と船の揺れに合わせて水面が動く大浴場、そして食事だ。※個人の感想です
特に太平洋フェリーはバイキングディナーを楽しむことができるので気分としてはちょっとしたホテルに泊まった気分になれるのが素晴らしい。
ただ、みんな考えることは同じであるため出港間際はひどく混雑する他、出港してからだと船の揺れで食事に集中できないので個人的には早めに乗船して食事を済ませることを推奨したい。
船酔いを警戒して酒を控えたが正直それはもったいないラインナップだった。
ザンギ・マーボー焼きそばといった北海道・仙台それぞれの名物の取り合わせは手堅いコンビだし、サーモン寿司・ローストビーフといった定番も非常に美味しかった。
中でも一番気に入ったのはめかぶだった、私はめかぶのポテンシャルを見誤っていた事を謝罪しなければならない。

ディナーバイキング

ディナーバイキングで腹もくちくなったので、風呂に入ろうとしたが案の定混雑していたのでとりあえず自分のベッドで一息ついていたら普通に寝てしまった。ドカ食い爆睡である。
目が覚めたときは午前2時を回っており、あんなに騒がしかった船内はひっそりと静まり返っていた…。

岩手県三陸沖を航行中

誰もいなくなった湯船を楽しんだあとふと船内探索を思い立ったが、このきたかみは他の太平洋フェリーの船舶と異なり設備が厳選されているため正直甲板に上がるくらいしかやることがない。
出発地点の仙台港から北上してもなお雨雲の勢力圏内らしく霧雨が降っており、足を滑らせないように注意しながら甲板に出ると異常に明るい光がある程度の間隔をおいて並んでいる光景が見えた。
一瞬街の灯りだろうかと思ったが陸とは反対方向であったためどうやらスルメイカ漁の集魚灯、古風に言えば漁り火の様だ。
ニュースを調べてみたら大漁とのことだったので結構なことだ。
www.iwate-np.co.jp
なんて事を呑気に思っていたらあまりに大漁すぎて水産庁が定めた漁獲可能量を超過したらしくストップがかかったようだ。大漁でも素直に喜べないとは漁師も大変な商売だ。
www.stv.jp
ともかくいさりびの列を一通り眺めてからまた一眠りする事にした。
あれだけ寝てまだ寝ることができるのかと我が事ながら驚くが不思議なことに船上だとよく眠ることができる。
それが船独特の揺れのせいなのか、狭い寝台のせいなのか、スマホがうまく通信できない為かは判然としないが、気合を入れて寝るならばフェリーは最高の環境だと思う。
夜が明けてモーニングバイキングの案内放送で目を覚まし、レストランで朝食を摂ることにした。
ディナーと比べて値段が若干安い為か、営業時間が短い為かは定かではないがレストランは大混雑していた。
きたかみには少々残念な事にカフェスペースがないので船上で素敵な朝食を摂るにはこのレストランを利用するしかないのだが、正直いえば朝はもっと寝ていたいし普段は朝食抜いているし今度乗船のチャンスがあればバイキングはディナーだけにしておこうと思った。
なお、モーニングに出ていためかぶはディナーのものとは別だった。残念…。

モーニングバイキング

その後もひたすらうとうとしていたら苫小牧港に到着していた。ほぼ寝ているか飯を食っているかしかしていないのに。

苫小牧フェリーターミナル

実は船内で自衛官やら消防隊員を見かけたので当時は何事だろうかと思っていたが、最近Youtubeを見ていたら震災当時北海道から救援に向かった人々がこのフェリーを利用して東北まで向かった事が分かったので、その訓練だったのかもしれない。
www.youtube.com

札幌市消防局

ライフラインとしてのフェリーを感じることができる良い船旅だった。

なお結局ずっと雨は降ったままでした

北海道の吉野家でジンギスカンを食す

所用で北海道に来たのだが、忙しくて北海道名物を味わう時間もないまま新千歳空港までやってきてしまった。
特にジンギスカンには目がないのでかくなる上は新千歳空港内で食べてから北海道を去ろうかと考えていたが、やっぱり値段が高い…。
そんなときに知り合いから耳寄りな情報を聞いてしまった。なんと北海道の吉野家にはジンギスカンがメニューにあるというのだ。
いままでそんなことを聞いたことがなかったので道産子が私をハメようとしているのではないかと半信半疑のまま新千歳空港内にある吉野屋までやってきたのだが本当にあった。

吉野家 新千歳空港
北海道限定という力強い文言が光る

お値段は吉野家の主力商品である牛丼に比べればたしかに高いが、空港内で食べられるジンギスカン定食としては非常にリーズナブルだ。野菜が玉ねぎのみというのが若干寂しい限りではあるが、お肉はしっかり味わえるので私のような貧乏旅行者にとっては非常にありがたい限りだ。

ジンギスカン定食

このメニュー期間限定だとか店舗限定とか色んな情報が飛び交って判然としないのだが、少なくとも新千歳空港内の吉野家にはあったので北海道に空路で行くときには覚えておいて損はないと思う。

2025四国の旅 4日目 関空~帰宅

前回はこちら
gunegune-road.hatenablog.jp
朝5時に目を覚ませたのはほぼ奇跡だったと第2ターミナルに向かう道中でそう思った。

第2ターミナル行きバス

搭乗手続きを済ませたあとは保安検査場でワイヤレスイヤホンをぶちまけるという事以外はトラブルもなく私の最大の敵タラップを難なくクリアし大勢の乗客とともにピーチ131便に乗り込んだ。
帰りは慣れていたのか離陸後から本を読む余裕もできていたが、途中若干揺れたときは金毘羅さんへの祈りが足りなかったかあるいはお守りに対して邪な感想を抱いたことがいけなかったかと覚悟したが機長の操縦テクニックにより無事に仙台国際空港に到着することができた。

ピーチ131便

周りの乗客は関西弁の人が多かったので早朝の便で仙台に行って夕方の便で帰阪する人が多いのかもしれない。都会に住むとそういう事ができて羨ましい限りだ。
家に帰る前に少し早めの昼ご飯にしようと思い、なんとなくGoogleマップを眺めていたらある店の名前が飛び込んできた。

どこかで見たことのある店名
蘇る記憶
朝そばとかき揚

END

2025四国の旅 3日目 高知~室戸~神戸~関空

前回はこちら
gunegune-road.hatenablog.jp

前日は高知の夜を餃子の王将でしたたかに酔っ払いながら満喫できたせいかとても良い目覚めを迎えることができた。
駅前でレンタカーを借りたので室戸岬までドライブをした。

今日の私の相棒ルーミーくん

土佐湾沿岸部をゆっくりと流していくルートで海の景色が楽しめる一方、東北在住としては有事の対応が気になるところだ。

土佐湾沿いを国道55号が通っている

その疑問を解消するかのように国道55号と並走する土佐くろしお鉄道の駅周辺には避難タワーが設けられている他、高知東部自動車道の工事が進められていた。
私としてはなるべく早い開通を心のなかで祈るばかりである。
室戸岬は前評判通り観光地化があまり進んでおらず静かなところで近傍の国道55号すら車が全く通らないタイミングがザラにあるほどだった。
ただ、中岡慎太郎の巨像が静かに海の向こうを見て佇むばかりだった。

中岡慎太郎

室戸岬の先にはフェリーの航路もあるのでいつかフェリーで往来する際にここに来たことを思い出すのだろうか。
そんな感傷的な思いを抱えながら中岡慎太郎像の脇のひっそりとした小道の先にある展望台に向かうとそこにはなぜか当然のように恋人達の聖地みたいなモニュメントがあったので私はただ悶絶した。

正直この先が展望台になっているとは全く気づかなかった
景色は素晴らしかった
朝の7時に来れば大阪に行くことも一応可能

ランチは近くにある店で取ることにした。

カツオタタキ定食という魅力的な文字

前回は不戦敗だったカツオのタタキにリベンジできるとは嬉しい限りだ。高知では塩につけて食べるのがポピュラーらしいので食べてみたが車を運転してさえいなければ思わず日本酒が欲しくなってしまう味だった。
ぱっとメニューを見たが日本酒がなかったので少し意外だった。

カツオタタキ定食

寄り道しつつ往復して大体6時間ほどで高知駅に戻ることができた。このあとは翌日の飛行機に備えて四国を抜けて関空まで戻る予定だったので、バスの時間まで高知駅構内にある土産物屋で土産を見ていたらまたバスの時間ギリギリになってしまい走る羽目になった。明日の飛行機の時間が守れるかいよいよ心配である

さらば高知

高知から神戸まで淡路島を経由しておおよそ5時間ほどかかった。神戸でリムジンバスとの乗り継ぎ時間を1時間ほど取っていたのでなにかご飯を食べようと駅前をうろうろしているとつい最近見たことのあるロゴマークが現れた。

あいつは…!
気づいたら手元にビールが…!

なおこの後、神戸三宮周辺の再開発によりルートが閉鎖されていたりしてリムジンバスの停留所までの道が分からず更にビール2杯も飲んだせいで頭が回らず危うく乗り遅れかけたが、とりあえず乗れたのでヨシ!
その後なんとかたどり着いた空港内のちょっと高めのカプセルホテルに転がり込んで、翌日の朝7時発の飛行機に乗るためしばし仮眠を取ることにしたのだった。
4日目に続く…

2025四国の旅 2日目 高松~琴平~高知

前回はこちら
gunegune-road.hatenablog.jp

目を覚ましてから恐る恐る時計を見ると4時30分だった、どうやら小豆島に上陸するという憂き目は回避できたようで少し安心した。
周りの乗客はまだ寝ている人が大半で非常に静かだった。
まどろむことができれば上等だと思っていたが、思ったよりスッキリと目覚めることができたのは嬉しい誤算だった。
やがて高松港に近づくと流れ始めたテーマソング「二人を結ぶジャンボフェリー」を合図に人々が起き始めるのをぼんやりしながら見ていた。

www.youtube.com
送迎用のバスは超満員で積み残しが発生する有り様だったが、高松駅からの折り返しにも乗れるようなので待つことにした。
待っている間はりつりん2を見ながらぼんやりと夜が白んでいく様を眺めていた。

りつりん2と明け方

送迎バスを降りてから高松駅構内のコインロッカーでスーツケースを預けてから本格的に散策をスタートさせた。
とは言っても早朝の高松市内でできることはかなり限られており、私がざっくり調べた限りではうどんを食べるか温泉に入るか喫茶店で時間を潰す事くらいだったのだが。
まずうどん屋についてだが、残念ながら定休日だった。

定休日のうどん屋

仕方がないので身体をさっぱりさせるべく朝風呂に行くことにした。朝風呂をやっている日帰り温泉ことでん沿線にあるので高松築港駅から電車に乗って向かうことにした。
高松築港駅で一日乗車券を購入したところポケモンヤドンがプリントされたデザインになっていたが、イメージキャラクターのことちゃんのデザインではなかったのが少々残念だった。
ことちゃんは誕生の経緯が微妙に重いところが気に入っていたのでなにか記念となるものが欲しかったのだが…。

一日乗車券

空港通り駅で降りてしばらく歩くとあるきららという温泉は、早朝から私のようなしがない旅行者にも門戸を開けてくれている非常にありがたい施設だ。
近傍には朝7時からやっているうどん屋さんもあるので、ここで朝ご飯を食べてから汗を流すことにした。

早朝からやっていてしかも温泉というありがたい施設
夕方4時までという時間設定に若干の疑問は残る
久々のさぬきうどんはぶっかけ(小)にした

うどんは冷ぶっかけ(小)を選んだ。さぬきうどんという以外になにか特徴のある味ではないがそれが嬉しい。
ただ、営業時間が夕方の4時までというのはよく分からない。地元の人は夜はうどんを食べないのだろうか?昼営業までだとしても妙に閉店時間が遅い気がするが。
温泉は内湯と露天風呂があり行き来に扉を通る必要のないシームレスな構造であり、移動中は常に窮屈な思いをしていたので青空を眺めながらぼんやりとするのは非常に気分が良かった。
この施設はモーニングもやっているので一風呂浴びたあとにここで朝食を取るのも悪くないかもしれない。近所のコメダと内容が似ていたのが気になったが
身を清めたのでいよいよ金刀比羅宮詣でに向かうことにした。琴平線終点の琴平駅から階段を登り続ける過酷な参拝ルートの始まりだ。

延々と続く階段
人によっては絶望的な宣告となる標識
転ばぬ先の杖も借りることができる

参道を抜けて大門に入ってからもまだまだ階段は続く。

案内看板
神馬を見ることができた

浅学非才な身としては所々に点在する社の謂れを理解しておらず、ただありがたいなと思うばかりだ。
本宮周辺はなかなかの混雑で参拝客が集中してしまい行列が階段上にまで並んでいた。
実は左右にも賽銭箱がありそこから参拝することができるので行列に加わる必要はないのだが、つい並んでしまうのが日本人の悲しい性だ。

本宮周辺はすごい行列だったので少し離れたところから撮影

参拝を終えて高台から街の方を見やるとかなり遠くの方まで見渡せることに驚いた。思った以上に高いところに来たことに改めて気づいた。
ここでは交通安全のお守りをいただいた。帰りの飛行機のために。
時間があればここで景色を眺め続けるのも悪くないだろう。

天気が良く瀬戸大橋を見ることができた

ここに来た時点で体力と時間に余裕があったので奥社まで向かうことにしたが、すぐに着くだろうという私の甘い目論見は大きく外れることになる。
体感的には参道入口から本宮までのルートをもう一度歩いているような長さであり、本宮で引き返す参拝客がいることも納得できるほどだった。
ただ木立の間に参拝ルートがあるため日差しによる体力の消耗がない分、森林浴気分で快適に歩く事ができた。

やっとたどり着いた奥社

こちらでは奥社限定の天狗のお守りをいただくことができる。デザインが昔修学旅行で大阪に行ったときについ買ってしまった龍の帽子を思い起こさせる事が気になったが私も限定という言葉には非常に弱いのでありがたくいただいた。
ここまで無事来れたことと帰りの道中の無事を祈念してから下山を開始したが速歩きでも1時間ほどかかった。
今はまだいいが仮に60代に入ってから参拝できるかと考えるといささか自信はないので若い時こそ体力的な意味で来たほうがいいスポットかもしれない。
季節が秋とはいえ汗だくになったのでこの後のルートとしては仏生山付近に有名な温泉があるそうなのでそこに寄るのも良いかもしれない。
参道から降りたときにはすでに昼時にであり腹も減ったのでランチにでもしようかなと思ったがなんとなく参道付近の店には寄る気になれなかった。
正直何でも良いのでいっそのこと牛丼でも食うかとか思いながら電車でGoogleマップを眺めていると、電車が岡田駅に差し掛かったあたりで近くにうどん屋さんがあったので、そのまま途中下車することにした。
駅から出ると普通の住宅地といった風情でこの駅を日常的に利用する地域の人に慣れた気分で大変趣深いし、こういった場所では観光地にないちょっとした怪しいものを発見できる事もまた良い。

高崎の会社が作ったインド原産のパワーストーン(in丸亀)

街歩きをしつつ駅から10分程度で到着した店は外見も内装も私の想像しうる地元で愛される香川のうどん屋さんという風情の店だった。

たまたま見つけたうどん屋さん

この店を決める直前まで牛丼の事を考えていたので、その思想を引きずってつい肉うどんにしてしまった。
あとナスの天ぷらを見た瞬間「秋ナスは嫁に食わすな」という言葉が特徴的なダミ声で頭の中に響いたので無意識のうちに皿に乗っけてしまった。

肉うどん(小)とナスの天ぷら

うどんを一口すすると美味いという言葉が頭の中を駆け巡った。手打ち感のある太いコシのあるうどんに出汁と肉汁が組み合わさって疲れた身体に非常に効いた。
夢中で食べているうちにこの出汁も特徴的なものであることが分かるとある疑念が湧いてきた。つい欲望に負けて肉を入れてもらったがこれは一種の悪魔の選択なのではないか具体的には淡口らあめんに牛脂をいれるような行為ではないかと一瞬考えたがその考えはあまりの美味しさによって洗い流され私の胃の中にきれいに収まってしまった。
食べたかったものを好きなように食えたので満足である。
本当はこのあとは直島に行ってみたかったのだが、高知行きの高速バスまでの時間が微妙に足りなかったのでどこかで休憩することにした。
途中の片原町駅で途中下車し商店街を抜けたところにあるドトールでアイスティーを飲んで本を読んで時間を潰した。

商店街

しかしあまりにもゆっくりしすぎて時間がギリギリになってしまい、電車を一本乗りのがすとバスに乗れないくらいのタイトな乗り換えになってしまった。
昼行便とはいえ三列シート装備でフットレストもあったので景色を楽しみながら快適に高知まで行くことができた。

子供が書くようなこんもりとした山
自分で運転するとこういう写真は撮れない

高知駅についてから近くのビジネスホテルにチェックインしさて一杯やるかと店を探したがあいにくどこも満席だった。なぜ実質4連休の最中にノー予約で入れると思ったのだろうか
そんな中唯一手頃な値段ですぐに入れて一人飲み大歓迎の店を発見してしまった。

その店は高知駅の高架下にひっそりと収まっていた

この餃子の王将高知駅店限定でちょい飲みセットというつまみに生ビールが2本ついてくるという高知県民のちょい飲みの定義を世に問うメニューがありビールを飲んでつまみを食べているうちに何もかもがどうでも良くなってしまうこと必至である。

ちょい飲みとは…?
駆けつけ一杯、料理が来るともう一杯

一応ラストオーダーは22時なので入店するならお早めに。

焼きそばを追加注文

カツオの藁焼きといったポピュラーな名物を食べることはできなかったが私個人の新たな高知名物を開拓できたことは大満足だった。
3日目はこちら
gunegune-road.hatenablog.jp

2025四国の旅 1日目 仙台~神戸

何となく日常生活上の何もかもが嫌になってきたので旅に出ることにした。
要は計画性のある失踪ということだ。
なんとなく遠くて騒がしくなさそうという理由で四国の香川県高知県を巡ることにした。
四国に向かうに当たり今回は仙台国際空港関西国際空港→神戸三宮→神戸フェリーターミナル→高松というルートを取る。
このルートであればフェリー上で一夜を明かすことにより宿泊費が1泊分削れるというセコい目算があったためだ。

仙台駅

四国に向かうにあたってまずは若干雨のぱらついた仙台駅にやってきた。
理想としては空港で素敵なディナーと洒落込みたいところだが、仙台駅前は主に費用の面で魅力的なお店がいっぱいあるので腹ごしらえしてから空港に向かうことにした。
神田という立ち食いそば屋があったのでスタミナつけそばを注文した。名前の由来からして肉と温泉卵で元気を出してほしいという願いが込められたと思われる。
少し凝ったメニューだから提供に時間がかかるかと思ったが思ったよりは待たされなかった。
味は個人的にかなり好みで、この早さと値段であれば今後仙台乗り換えの定番にしてもいいと思うだけのものだった。

仙台駅前の立ち食いそば屋神田
スタミナつけそば

腹もくちくなったので、仙台空港アクセス線を使って空港まで向かった。経営難だったこの路線も途中駅の人口と空港利用者の増加で潤って来ているようで何よりだ。ライバルのバスも運休してるし…

仙台国際空港

仙台国際空港
今回乗るのはPeach140便 関西国際空港行き

久々に飛行機に乗ったせいか全くリラックスできず、離陸滑走を始めた段階ですでに家に帰りたくなってしまったがすでにとき遅しなので買ってきた本に目を通して時間が過ぎ去るのを待つことにした。

今度やる朝ドラの影響からか目立つように陳列されていたのだがこちらは小泉八雲のひ孫が著しており、以前海外の方が著したラフカディオ・ハーンとしての生涯を書いた「ファンタスティックジャーニー」という本を読んだときとはまた異なる印象を抱いた。
この本はどちらかといえば奥さんを主眼に置いている内容でありおそらくだが朝ドラと親和性の高い内容になっているのだろう。
今度また出雲にでも行ってみようかと気の早いことに次の旅のことを考え始めたタイミングで着陸態勢に入り関西国際空港に到着した。乗り物酔いのことを気にしなければ機内は読書に最適だ。
緊張感からか飛行機から降りる際に足元がおぼつかなくなり、足を挫くなどのパプニングがあったものの事故なく関空に到着することができた。
それにしても原理は概ね承知の上だが、あんな鉄の箱が空を飛び短時間で長距離移動できるとはつくづく不思議だ。狐か狸に化かされているのではないか…小泉八雲の作品を思い出してふとそんな馬鹿げた思いが頭をよぎった。高度に発達した科学は魔法と見分けがつかないとはまさにこのことだろう。

関西国際空港

関西国際空港第2ターミナル

関西国際空港は賑やかな第1ターミナルと静かな第2ターミナルに分かれておりもちろんこんな夜間となれば静寂さが更に増していた。
今回の行程を作るうえでいくつかの旅程崩壊ポイントを想定していたが、地味にこのリムジンバスも警戒対象の一つだった。
フェリーの出発時間には神戸フェリーターミナルにいる必要があるため乗り継ぎを間に合わせるという点もそうだが、神戸三宮行きのリムジンバスは予約ができず先着順であるため人々が殺到した場合乗れない可能性があるのだ。旅程上このリムジンバスが最終でありリカバリは効かないため警戒していたのだ。

神戸三宮行きリムジンバス停留所

預け荷物を優先的に受け取り、バス停に向かってみたが全くのがらんどうだった。拍子抜けしてしまった。優先返却に600円払ったのに…
あまりに気が抜けたので往復分買う予定だったリムジンバスの乗車券をうっかり片道分だけ買ってしまい払い戻しをお願いする羽目になったほどだった。

リムジンバス往復券

大阪なんば行きのリムジンバスは列ができていたが、私が向かおうとしている神戸三宮行きのリムジンバスはついに私を含めて4人のみ乗車してくるに留まった。
このままこの調子で神戸三宮まで行くのだろうかと思案していたら、第1ターミナルから大勢乗ってきてなんとバスがほぼ満席になってしまった。恐るべし第1ターミナル。

神戸三宮

バスは1時間程度阪神高速を通り大阪湾沿岸部に沿って北上して行くルートを通った。
途中万博が開催されているであろう夢洲が見えないか目を凝らしたが何も見えず、大阪の地理に疎い私には何も分からないまま通り過ぎたようだ。
神戸三宮での乗り換えは本来横断歩道をわたるだけのとてもシンプルなものだったはずだが、駅周辺の再開発により横断歩道や通路が一部使用不可能になっており初めて来た人間にとっては辛い環境になっていた。
幸い事前に情報を得ていたのでさほど苦労することもなく神戸フェリーターミナル行きのバス停留所に到着することができた。
リムジンバスを降りた時点から既に雨が降っていたが遠くで雷の音がし始めていよいよ命の危険を感じたタイミングで連絡バスが来てくれたので心底安心した。

フェリー連絡バス内

停車時間中に日付が変わった真夜中にもかかわらず乗客が次々と乗り込んできてしまいには立ち客でいっぱいになるほどだった。
フェリーターミナルに到着してから大混雑する待合室を抜けて今日乗る予定のジャンボフェリーりつりん2に乗船した。

りつりん2

スーツケースを専用スペースにおいてから今夜の寝床へ向かった。
今回はのびのび席の指定席を500円だして買ってみたが違いといえばカーペットの色が一部変わっているだけなのでちょっと驚いた。
いわゆる雑魚寝というやつである。
ただ、自由席の方はぎゅうぎゅう詰めで明らかに席ではないところに無理やり寝転がっている人もいたので、横になれるだけマシと気を取り直すことにした。
席毎にコンセントが設けられていたのでとりあえず電源が確保できれば私としては全く異存はない。

カーペットの色が茶色になっているところが私の指定席

ブランケットは無いので何もかけずにそのまま寝ようかと思ったが、ちょうど冷房の近くで冷風がガンガンに当たる場所で寒くてたまらなかったので長袖を羽織って就寝することにした。飛行機の寒さ対策用として持ってきたものがこんなところで役に立つとは思わなかった。
この船に夜行便で乗る時は予めブランケットなどの寒さを凌ぐものが必要という事がわかった。一応売店にブランケットも売っていたので売り切れの可能性を考慮しなければそれでもいいかもしれない。ついでに常夜灯の真下だったのでアイマスクも必要だった。
最後に船内アナウンスで高松で起きないと小豆島か神戸にいることになるという脅し文句を聞かされながら目を閉じたのだった。

2日目はこちら
gunegune-road.hatenablog.jp