デジタル簡易無線の電子申請システムを使用しての住所変更手順(包括登録)

はじめに

引っ越しに伴い住所が変わったため,デジタル簡易無線の無線局登録状及び常置場所の変更をしなければならない。
紙の申請書を印刷して切手と封筒を買ってきてポストにGOでも良いのだが,開局申請の際に手数料が安いという理由で電子申請をした事があり,諸々の環境が既に整っている為今回も電子申請で変更することにした。
しかし新規申請の際にも感じたのだが,この電子申請システムなかなか使いづらく引っ越しのたびにああでもないこうでもないと悩むのも馬鹿らしいと思ったためここに備忘録として申請手順を記載することにする。
ちなみにこの電子申請にはパソコンとマイナンバーカードとカードリーダーが必要だ。
ちなみに私の環境では家にたまたま転がっていたRC-S370を使っているが,RC-S370は住基カード時代の代物であり別途プログラムを当てないとマイナンバーカードの読み取りができない為,新規でやる場合はマイナンバー対応を謳うカードリーダーを調達する事を推奨する。

RC-S370

電子証明の更新

以前新設申請した際にユーザ登録を行い署名用電子証明との紐付けを行ったが,住所変更に伴い署名用電子証明が変更となった為,使用する電子証明の更新を行う。
ユーザ管理を選択。

証明書変更を選択。

手持ちのマイナンバーカードをリーダに当てて送信ボタンを押す。

署名用電子証明書用暗証番号を入力して自分のユーザIDで認証したあと,正常に登録されたことを確認する。

登録局変更届

総務省のホームページにある「登録局変更登録申請書(届出書)」に相当する手続きと思われる。
入力項目については近畿総合通信局のホームページに紙の申請の場合の記載例が載っていたため,同じように記載することにした。
新規作成を選択。

申請種別を「登録局申請」,「包括」,宛先は元いた地域を所管する総合通信局長,届出区分は「変更申請(届)」,無線設備の規格は「デジタル簡易無線」。
住所変更後の所管総合通信局を選択すると,免許状記載の登録の番号と相違している旨のエラーが出る。

法人・団体・個人の別欄は「個人」を選択した上で,申請者の住所には住所変更後の住所を「編集」なり「自動入力」で入力する。
「自動入力」で入力したい場合は「ユーザ管理」の「申請者等情報編集」で情報を登録する必要がある為手間はあまり変わらない。

登録の番号には無線局登録状に記載されている登録の番号を入力する。
変更の具体的内容及び理由については以下のような記載にした。文面が不適切であれば恐らく指摘が来るだろう。

・転居に伴う住所変更のため
旧:何県何市何町何丁目何-何
新:某県某市某町某丁目某-某

申請の内容に関する連絡先には氏名,氏名フリガナ,電話番号,使うかわからないが電子メールアドレスを記載しておいた。
上記記載項目以外は全て空欄とした。

これで右下の「入力完了」を押すとエラーが出るが,「次ページ」を選択して何も記載しないまま「入力完了」を押すと普通に通る。

申請には電子署名が必要であるため右下の「署名」ボタンを押す。

ユーザIDに電子証明の更新で用いたIDを入力する。「リストから選択」を押してプルダウンリストから選択しても良い。

「送信」を押してうまく行けば下のような画面が出る。

開設局変更届

総務省のホームページにある「登録局の開設又は変更届出書」に相当する手続きと思われる。
こちらも近畿総合通信局のホームページを参考にした。
新規作成を選択。

申請種別を「登録局申請」,「包括」,宛先は元いた地域を所管する総合通信局長,届出区分は「開設局変更届」,無線設備の規格は「デジタル簡易無線」

登録局変更届と同じ要領で届出者情報を入力。

登録の番号も私の場合は登録局変更届に記載の番号と同じ物を入力。
その後開局情報の「追加」を押す。

登録局を変更した日は引っ越した日付*1とし,運用開始の期日も同様にした。

無線設備の常置場所及び移動範囲の「追加」を選択。
設備設置区分は「常置場所」,常置場所情報には新住所を入力したあと「OK」を選択。

全総合通信局(全国)」を選択し,移動範囲を全国とする。*2
無線設備の工事設計の内容の「追加」を選択する。

識別符号は無線機の電池裏にあるCSM番号をそのまま記載した。

装置一覧の「追加」を選択する。

同じく無線機の電池裏にある製造番号と適合表示無線設備の番号を記載する。
適合表示無線設備の番号とは技適マークの隣にある番号の事だ。
空中線情報は記入せず「OK」を選択。

あとは備考欄に以下の通り記載して「OK」を選択。

変更前常置場所
何県何市何町何丁目何-何

申請の内容に関する連絡先も登録局変更届と同様とした。
上記項目以外は空欄とし,「入力完了」を押すと下の画面が出てくるので「OK」を選択する。

登録局変更届と同様に署名を行う。

最後に

マイナンバーカードの配布により手軽に電子証明が手に入るので,リーダーさえあればパソコン上で電子申請ができるので大変便利だと思う。
正直マイナンバーが記載されていることよりも電子証明が使える事の方が便利だ。
個人的には書き損じを警戒しつつ書類に必要事項を記入し,ポストまで出しに行って無事届いたかやきもきするような精神の負担がなくなり大変喜ばしい限りだ。
ただ,この電子申請システムは一般人には優しくない設計なのは参った。個人的には大体のものがWEBで申請できるのは大歓迎なので,UIを改善してくれとは言わないが手順書がどこかにあるとありがたい。

追記

初回申請と同様に登録状を郵送して貰う場合は,総合通信局に往復封筒を送る必要があるので注意。

出典

電子申請のイロハについてはこちらのブログを参考にさせていただいた。
gasguzzler.hatenablog.com
記載内容については近畿総合通信局の記載例一覧を参照した。
www.soumu.go.jp

*1:転入届を出した日に合わせた

*2:備考に「全国の陸上及び日本周辺海域並びにそれらの上空」を入れるか悩んだが,結局記載せず。